脳で判断する認知機能としては情報処理能力・記憶力・注意力・思考力・集中力・判断力・理解力・問題解決力などの高次能力(知的能力)などがあります。統合失調症は脳の神経伝達物質に異常が起こることで陽性症状や陰性症状を発症しているため、これら認知機能に対しても機能障害が起こっています。
日常生活の中で私たちは、特に意識せずにこの機能を発揮しています。そのため、この機能が障害されると日常生活が困難になってしまします。
脳内で情報をやりとりするする神経伝達物質のバランスがくずれることがわかています。薬物療法にて、これらの神経伝達物質を調整して症状を緩和させます。
また、幻覚・妄想などの陽性症状を抑制する薬や、陰性症状にも効果を期待できる薬などを、状態をみながら適宜合う薬を見つけていきます。
ドーパミンという神経伝達物質に作用することにより幻聴や妄想、あるいは興奮状態などの陽性症状に効果がある
主にドーパミンとセロトニンという神経伝達物質に作用し、陽性症状と無気力・活動性の低下・表情の乏しさなどの陰性症状に効果が期待できる。
薬物療法は、少量から開始して、効果と副作用を確認しながら必要に応じて最適な薬の量を決定していきます。効果がでるまでには個人差があり、2~4週間ほどかかります。また、副作用が先行して現れる場合もあります。
急性期は、薬物療法が中心で、回復期以降は心理社会的療法と併用します。
薬には、再発予防の効果もありますので、一時的に症状がなくなっても勝手に服薬を中断したり、量を減らしたりしないでください。服薬を継続することも【維持療法】といって、重要な治療の一つなのです。
デイケアなどで精神療法やリハビリテーションを組み合わせて、社会生活機能を回復させます。
様々な症状により、生活機能が低下し生活のしづらさ【生活障害】を抱えます。心理社会的治療では、主に精神療法とリハビリテーションが行われます。目的としては、患者さんが社会生活機能を回復し、社会でその人らしく生きられるようにすることです。